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青いパパイヤの香り  
   【1993年 フランス/ベトナム】
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監督: トラン・アン・ユン
出演: トラン・ヌー・イェン・ケー  リュ・マン・サン 他

 
この映画の監督は、トラン・アン・ユン監督。
LBHファンならご存知ですねハイ。
そう、公開が待たれる、LBH出演の『I come with the rain』の監督であります。
ユン監督はこの作品でカンヌ映画祭のカメラ・ドール賞を受賞され
しかもその主演女優は、監督夫人であり(この映画の撮影後に結婚、当時21歳くらい?)
彼女は『I come with the rain』LBH演じるドンポ愛人という設定。
そらもう観とかにゃアカン。予習だか復習だかさぁ。


<あらすじ>
サイゴンのある資産家の家に、10歳の少女ムイが奉公人として雇われて来た。その家には優しい女主人と根無し草の旦那、三人の息子たち、そして孫娘を失って以来二階にこもりっきりのお婆さんがいた。ムイは先輩女中に教えられ、一家の雑事を懸命にこなしていく。そして彼女は、ある日長男が連れてきた友人クェンに恋心を抱く……。(all cinema)



コレは、起承転結ハッキリしたメッセージ性のある映画じゃなく、五感で感じる映画ですな。
うんうん、何とも不思議な雰囲気。だけど私はキライじゃないぜ。
ユン監督ドキュメンタリー出身の監督との事。
この映画も、ムイという少女の目線に映る日常を、ムイの成長と共に描いたもので
まるでドキュメンタリー映画を観てるよう。

決してラクとはいえない下働きを、一生懸命健気にこなす10歳のムイ
でも、幼いムイが過酷な労働を強いられて可哀想で・・などといった悲壮感はさほど強調されてなく
あくまでも、少女から見た瑞々しい日常を淡々と描きつつ
その中に、奉公先の家庭事情なども見え隠れしつつ
屋敷のお坊ちゃま達の、ある意味どんな子供も持ってるかもしれない、ほんのちょっとの残酷性も垣間見せつつ、かと思うと女主人の悲哀も含ませつつ・・というように
切り取られた場面のそこかしこに、登場人物の様々な感情を読み解く事ができ
この中にどんな物語を想像し、何を感じるかは、観る人の自由という感じで。

こんな風に
劇的な展開も、敢えて断片的にさりげなく見せようというその手法は好み。
劇中のほとんどを、奉公人という立場を超える事がないまま、一貫してつつましく過ごすムイ
ただそこにある日常を、カメラが長回しで捉えているような感じで
そうこうしてるうちにいつの間にか、ムイと同化してしまい、ホロりとしたり嬉しくなったり。
気付かぬうちに見入っちゃって引き込まれちゃいますな。
(ほとんどセリフがない)ムイの、ラストシーンのセリフは好き。
懸命に生きたムイの誇らしげで凛とした表情もとてもイイ。

そうそう、そしてこの映画の映像美についても書いておかなきゃ。
セットで作りあげたなんて信じられないくらいの目に鮮やかな植物たちや
土や水の感触、虫たちの息遣い。
匂いさえ体感できそうな、美味しそうなベトナム料理の数々。
それらの映像から伝わってくる、むせかえるような熱気や躍動感は素晴らしく
装飾されていないありのままの美がそこにある。

ありのままの美、という点では、主人公ムイを演じる二人の女優もそう。
と、言っても、この映画の半分以上は子役のリュ・マン・サン演じるムイの少女期が占めており
この少女の初々しさと、この年頃の少女が持つ無防備なエロスが、この映像に見事にマッチして、えも言われぬ雰囲気を醸し出してるのだけど。

ムイの大人時代を演じたトラン・ヌー・イェン・ケーも、この時はまだ洗練されていない原石の美しさがある。頬骨が高く東洋的な顔をしていて、あまり私好みの顔ではないのだけれど(ゴメン)伸び幅を感じるというか(エラソーにまたまたゴメン)
ちょっとした表情とか、髪を洗う仕草とかに、そこはかとない色香があるし、また、そういう表情をうまく切り取ってるものだから、見ているうちに肩入れしちゃって応援してる私がいたり(笑)
うぅむ。この女性が監督夫人か・・この映画のどのあたりで監督とそういう事になっちゃったんだろ(笑)
この監督夫人にもちょっと好奇心刺激されるなぁ。


そんなこんなで、この監督ただ者ではないですな。
さりげなーく官能を引き出すのが上手いし
そう、官能とLBHとは非常に相性が良い(南国植物とも相性がイイ)
映像美に拘る監督が、どんな風に『LBH』を撮ってくれたのか、今からものすごーく楽しみ。
うんうん。この映画、なかなかの収穫でしたよ♪満足満足♪




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karinn #9yMhI49k
何年前に観たか忘れたけど 
こんばんはれいんさん。
スゴク昔にこの映画観て、なんとも言われない感覚(官能?)を覚えたこと思い出しました。あのムイという少女のしぐさや表情というより、撮影の技法で官能的に感じさせているのでは?
ホントに「只者ではない監督」です!
乞うご期待→ドンボ親分
さち #k9MHGdfk
 
こんにちは!
これ、最初の10分ちょいで眠気に勝てず、その後観る機会を失ってる作品です。
なのにナゼカテーマソングが入ったコンピサントラがあり耳に曲がこびりついているという状態(笑)
いつか観たいです!
クランベリー☆ #xfH9rAAU
観てませんが… 
れいんさん 皆さん こんばんは☆

お邪魔しますv-435

先日はご来訪ありがとうございました。
れいんさんのブログ、あちこち見させていただきました。
映画たくさんみてらっしゃるんですねv-352
あと、お子さん、中1なんですね
うちは息子ですが同じ年です^^
ちなみにもう1人、小5の息子がいます。



この映画、観てないんですが私も予習したいです^^
監督の奥さんが気になるし。

ただ者ではない監督…映像美…官能…
『I come with the rain』への期待に胸が膨らみます^^


れいん #-
karinnさん 
今頃ですけど、やっと観ましたこの映画^^
ちょっと不思議な感覚の作品ですよね~。「仄かな官能」と言いますか・・。
レンタル屋でなかなか見つけられなくて、まだこの1作品しか観てないので何とも言えませんが、映像はキレイだったなと思いました。次は「夏至」探してみよう・・
れいん #-
さちさん 
ハイハイ。10分で眠たくなるの分りますー。どこまでも淡々としててドキュメンタリー調ですもんねぇ。私、「ニューワールド」観た時そうなっちゃって。栗場面でハっと覚醒、みたいな(笑)
コレもあまり万人受けする映画ではないと思いますけど、ほんっとになーんにもする事がない時(笑)とかにお一つ。

あと、さちさんちの「イースタン・プロミス」読むのをグっと堪えてます(笑)早く観たいのに上映予定がまだ未定っすー。
れいん #-
クランベリー☆さん 
うわー。ご訪問ありがとうございます!とっても嬉しいです♪

>れいんさんのブログ、あちこち見させていただきました。
イヤンどうしよー。叩けば埃がいっぱい出るようなアホBlogですのに・・。

>映画たくさんみてらっしゃる
しばらく遠ざかってる時期がありましたが、数年前から映画館通いができるようになりました。

>小5の息子がいます。
いやぁ~うちの息子と年が近いですね!

>ただ者ではない監督…映像美…官能…
『I come with the rain』への期待に胸が膨らみます^^

この映画、好き嫌い分かれると思うんですが・・ストーリー性というより、映像を見る、といった感じがいいのかなぁ。監督夫人は、「美女」というより・・オリエンタルで個性的な風貌。ディズニーアニメの「ムーラン」っぽい感じとでもいいましょうか(この作品では)

クランベリー☆さんとは共通項がたくさんあるみたいなのでお話できて嬉しかったです。
ここに来て下さる方々の中にはヒースファンもチラホラいらっしゃいますよーえへへ^^
また遊びにいらして下さいね!お待ちしてます♪

秘密にする

 
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